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傷を愛せるか|宮地尚子
¥792 税込
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たとえ癒しがたい哀しみを抱えていても、傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷の周りをそっとなぞること。過去の傷から逃れられないとしても、好奇の目からは隠し、それでも恥じずに、傷とともにその後を生きつづけること―。バリ島の寺院で、ブエノスアイレスの郊外で、冬の金沢で。旅のなかで思索をめぐらせた、トラウマ研究の第一人者による深く沁みとおるエッセイ。
〈Yoriメモ〉
タイトルから来るイメージとは裏腹に、重すぎず軽すぎない、著者の日々や旅の記憶が丁寧に綴られていくエッセイです。
傷つけられた箇所は、傷跡として残ります。
それらを著者は、「これさえあれば大丈夫」という安易な対処ではなく、ひとつひとつ手元に掬い上げて、丁寧に気持ちを巡らせ、少しずつ話してくれます。
それは単に弱い自分を一瞬で強くしてくれたり慰めてくれるといった大きい強い言葉ではなく、
弱いままで生きることの強さを心から肯定してくれ、生き続けることを見守ってくれるような、そんな気持ちを与えてくれます。
傷と共に生きる私たちの心に、一筋の光のような文章がさらさらと心に沁み渡ります。
手元に置いて何度も何度も読み返したい一冊です。
ページ数:240
判型:文庫判
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